Vegas Pro 17が海外で発売!盛りだくさんの新機能
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プロ・ハイアマチュア向けの動画編集ソフト Vegas シリーズの最新版「Vegas Pro 17」が、開発元のMAGIXより 2019/08/06 に海外で発売されました。MAGIX製品の国内販売はソースネクストが行っており、国内発売が待たれます。
以下の公式サイトから、気になった新機能を簡単にまとめます。
New features & highlights – VEGAS Prohttps://www.vegascreativesoftware.com/us/vegas-pro/new-features/
編集
ネスト化されたタイムライン
後で紹介するパフォーマンス向上・HDR完全対応と並んで、最も楽しみな新機能の1つです。
複数のイベント・トラックを1つのイベントにまとめ、タイムラインを整理できる機能です。フォトショップで言えばグループ化のようなイメージでしょうか。もちろんネスト化した後でも展開すれば再び編集可能ですし、ネストした部分は独立したプロジェクトとして開くこともできるため共同作業にも役立ちそうです。
ワープフロートランジション
言葉にするのが難しいのですが、通常のクロスフェードではなく、前の画像から次の画像へ、ジワ~っと輪郭を変えながら切り替える感じです。結構気持ち悪い感じの効果ですが、使い所もありそうです。
スマートスプリット
従来のように「分割」して不要部分を削除した上で再びクリップを繋げるのではなく、クリップの不要な部分を「隠す」ことでカット編集ができるようです。いまいちイメージがわきませんが便利そう・・・?
イベント単位での手ブレ補正(安定化)
クリップではなく、イベント単位で手ブレ補正フィルタのための解析を行えるようになりました。時間短縮できますね。
手ブレ補正(安定化)解析結果の視覚化
手ブレ補正フィルターを使う際に、どの様に解析されたのか視覚化して確認できます。
メッシュワープ
動画を自在に歪ませたり、歪みにフィットさせたりできるようです。詳細不明。
改善されたPinP
より詳細に設定できるようになったようです。Vegas Proを使っているような人が、プラグインを使ってピクチャーインピクチャーを作っているのかは疑問ですが・・・。(私ならトラックを重ねます)
マルチカメラのオーディオ同期
複数のカメラで同時に撮影したクリップ同士を、タイムライン上でオーディオ波形をもとに自動で動悸してくれる機能です。PowerDirectorには結構前からあった機能ですね。
ホワイトバランスツールの改善
ホワイトバランス補正フィルターが改善されたようです。
HDR&カラーグレーディング
S-LogやS-Gamutなどの形式で収録された動画をカラーグレーディングし、SDR・HDR形式に出力する機能が強化されています。
統一されたカラーグレーディングワークフロー
HDR・カラーグレーディング対応ではかなり出遅れていたVegasですが、ようやく統合ワークフローが完成したようです。使ってみないと何とも言えませんが、DaVinciの後追いになるわけですし、しっかりしたものに仕上がっていると期待します。
LUTのエクスポート
カラーグレーディングの結果を、.cube形式のLUTとしてエクスポートできるようになりました。以前の編集結果を活かしたり、CatalystやDaVinciなどとの連携がしやすくなりそうです。
HLG形式HDRへの対応
従来のHDR10 (PQ) 形式に加え、HLG (Hybrid Log Gamma) 形式に対応しました。HLGはNHKなどが開発したHDRの形式でBS4K放送などに使用されており、HDR10と違ってHDR非対応のディスプレイでも違和感なく見れることが特徴とされています。最近はミラーレス一眼カメラなどでも対応が始まっており、今後需要が高まってくるのではないかと思います。
エフェクト
オプティカル フロー スローモーション
独自のオプティカルフローテクノロジーによるフレーム補間で、カメラのフレームレートを超えて、なめらかなスローモーションを制作できます。
2Dモーショントラッキング
動画内の平面(カメラに対して平行である必要はない)に対して、他の動画や静止画、テキストなどを追従させることができるようです。動画に説明テロップなどを乗せる際に便利そう。
パフォーマンス・その他
デコードでのGPUアクセラレーション
タイムラインをプレビューする際の動画デコードで、GPU支援が働くようになったようです。複雑なシーケンス、マルチトラック、エフェクト、合成、フィルターなどが高速化されました。NVDECを直接使ってくれるのかDXVA経由なのかは分かりませんが、これで少しでもプレビューが軽くなるといいですね!特に4K GOP素材のプレビューは激重でしたので・・・。
高解像度ディスプレイでのスケーリング表示を改善
高解像度ディスプレイで拡大表示(スケーリング)を使う際、アイコンや文字がにじむ問題が改善されています。
8K解像度に対応
8K対応のTMPGEnc Video Mastering Works 6が2015年に発売されているので、だいぶ今更な感じはします・・・。当然ですが、8Kのクリップを使用する際は自動で生成されるプロキシファイルで編集することになるようです。
アルファチャンネルが埋め込まれたProRes 4444ファイルに対応
透明成分のアルファチャンネルを含んだProRes 4444ファイルが使えるようになったようです。合成や動き付きのテロップ・立ち絵などで便利に使えそうですね。
スクリーンキャプチャー
その名の通り、PC画面を動画としてキャプチャーしてタイムラインに直接取り込める機能です。PowerDirectorなどで以前からある機能ですが、OBSやShadowPlayなどを使うまでもないときには便利そうですね。Windows 10なら標準でキャプチャー機能がありますが。
レンズ補正
写真編集ソフトでおなじみの、レンズの歪みや色にじみなどを補正する機能が搭載されました。様々なレンズのプロファイルも標準搭載されるようです。
NVENCでの10bit HEVCレンダリング
最新のGeForceシリーズGPUに搭載されている動画エンコーダ「NVENC」を使用して、10bit HEVCを高速にエンコードできる機能が搭載されました。試写などの際にスピード最優先で書き出したいときは使えるかも?
まとめ
1年でここまで改善するかと驚かされる、とても良いアップグレードだと感じます。特にタイムラインのネスト化、パフォーマンスの改善、カラーグレーディングやHDRへの完全対応については、多くのユーザーが待ちわびていた点ではないでしょうか。他にも便利な新機能や細かな改善が数多くされており、日本国内での発売が本当に楽しみです。ソースネクストさん、お願いします!
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